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2018年6月20日

【Apps 調査隊】新Gmailのオフライン機能について調査せよ

App調査隊の小林です。

現在、皆さまは新しいGmailのEAPに参加しており、新しいGmailの機能を利用されているかと思います。
今回はこの新しいGmailに追加された機能:「オフライン機能」についての設定方法、利用手順と注意事項を紹介いたします。

はじめに

来月2018年7月よりこの新しいGmail「正規版(GA)」がリリースされます。

新しいGmailに移行するための導入スケジュール(原文)
https://gsuiteupdates.googleblog.com/2018/06/new-gmail-timeline.html

(要約)
-7月の正規版の発表から約8週間後、まだ新しいGmailに移行されていないユーザーは自動的に新しい環境に移行されるが、さらに4週間保留でき、従来のGmail環境に戻る選択もできる。

-7月の正規版の発表から約12週間後に、新しいGmailに参加していないユーザーは自動的に新しい環境に移行され、従来のGmail環境に戻る選択肢は選べなくなる。

-今回紹介する「オフライン機能」や次回紹介予定の「機密モード(後日開始)」などの管理コンソールで設定した機能は、新しいGmailが正規版に移行する際に、現在のEAPでの設定を優先します。

組織がEAPに参加していない場合、新しいGmailの正規版に移行すると、これらの設定はデフォルトでオフになります。

オフライン機能でできること

オフラインの場合でも、以下の作業が可能です。
・メールの閲覧
・作成
・検索
・削除
・ラベル付け

注意事項

・Chrome ブラウザ(バージョン 61 以降)で新しい Gmail の機能です。従来のGmailでは機能しません。バージョンの確認が必要です。

・オフライン機能を正常に機能させるには、Gmail を 1 つのタブで開いたままにする必要があります。

・Chrome のオフライン Gmail アプリは今後終了するので、利用の場合はできるだけ早くアンインストールして今回有効化される新Gmailのオフライン機能の使用を開始することを推奨しています。

・オフラインで送信したメールは、オフラインでは、「送信トレイ」に保管され、オンラインに状態になると直ぐに「送信」され、「送信済み」に表示される。

・オフラインでメール作成時、宛先候補の予測(オートコンプリート)はできません。

・オフラインでメール作成時、絵文字の挿入、ドライブからの添付はできません。
ローカルに保存されたファイルは添付可能です。

・オフラインでは、メール本文内のロゴ、アイコンなどは、表示されません。
(Gmail オフラインについて、必要最小限の情報をブラウザに保存している為。)

管理者設定

管理者コンソールにて、オフラインGmailの設定を行います。

①Google 管理コンソールにて、
アプリ> G Suite > Gmail > ユーザー設定 > 組織を選択

②Gmail ウェブ オフラインまでスクロール>
[Gmail ウェブ オフラインを有効にする] チェックボックスをオンにします。

③[保存] をクリックします。


※変更がすべてのユーザーに反映されるまでに最長で 1 時間ほどかかる場合があります。

ユーザーの設定

管理者コンソールにて、オフラインGmailが有効になると、ユーザーはその設定が可能になります。

①歯車アイコン「設定」>オンラインタブ>「オフラインメールを有効にする」のチェックボックにチェック。
※デフォルトでは「オフ」の状態
チェックを入れると、詳細が表示されます。



②詳細を設定します。


③オフラインデータをパソコンに保存、もしくは削除のどちらかを選択します。

パソコンに保存する場合>>



パソコンから削除する場合>>



オフラインGmailを利用する

①オフラインにする前に、Chrome で Gmail を開いて、Gmail が読み込まれた状態にする。


②オフラインにして、作業を継続します。
・メールの閲覧、作成、検索、削除、ラベル付けができます。
・メールの下書きも行えます。
※絵文字、ドライブからのアップロード、画像挿入のプロセスは、クラウドベースになっており ネットワーク環境が必須の為、(ローカルのファイル以外に)アップロードはできません。
【Chrome Book】
ファイルの添付や画像の挿入は、上述と同様にクラウドベースになっているため、ネットワーク環境が必要になり添付はできません。

【Widows/Mac】
ローカルのファイルは添付が可能。オンラインにした後は自動的に添付ファイルがアップロードされ、受信側に届く。
※オフライン状態では、アップロードができないため、添付されていないように見受けられる。


【Chrome Book】
添付画像挿入は、上述と同様にクラウドベースになっているため、ネットワーク環境が必要になり添付不可。
【Widows/Mac】
ローカルのファイルは添付が可能。オンラインにした後は自動的に添付ファイルがアップロードされ、受信側に届く。
※オフライン状態では、アップロードができないため、添付されていないように見受けられる。


②詳細の設定を行えます。


オフラインデータの削除方法

オフラインデータを削除したいときは、
①パソコンで、Google Chrome を開きます。
右上のその他アイコン その他 次へ [設定] をクリックします。

②下部にある [詳細設定] をクリックします。

③[プライバシーとセキュリティ] で、[コンテンツの設定] をクリックします。
[Cookie] をクリックします。

④[すべての Cookie とサイトデータ] で、[すべて削除] をクリックします。

⑤[すべてクリア] をクリックして確定します。

まとめ

オフラインでもGmailを使用することができるので、地下鉄などインターネットに接続できない環境でも、これまでに受信したメールを確認したり、下書きや、スターやラベル、アーカイブといった操作も行えます。

ノートパソコンを外で頻繁に利用する方なら有効にしておいてもよいのですが、ポケットwifiなどお持ちの場合は同期の際にかかるデータ通信量の超過に注意が必要となります。

逆に、外出先ではスマートフォンしか使わない方は、デフォルト状態(オフラインGmailを無効にした設定)のままでよいかと思います。

2018年6月5日

【Apps調査隊】ドライブファイルストリームについて調査せよ 〜よくある質問と注意点〜

App調査隊の小林です。

2018年5月12日から、Mac/Windows版のGoogleドライブアプリが使えなくなりました。


Mac / Windows 版 Google ドライブをご利用の方は、既にドライブ ファイル ストリームに移行されていらっしゃるかと存じます。

今回は、ドライブファイルストリームについて「よくあるご質問と注意点」をご紹介いたします。ご参考いただければ幸いです。

よくあるご質問

【質問①】
ユーザー側でドライブの同期タイミングを操作できますか?また、自動で同期されるのですが、手動で同期する、もしくは実行する時間を任意で設定することは可能でしょうか?

【回答①】
ユーザーは手動でメニューから「同期を一時停止」することは可能です。再開するときは、同様にメニューから「同期を再開」を選択します。

各ユーザーならびに管理者で、同期を実行するタイミング(毎日朝 9 時に自動同期される、等)を設定する機能は現時点では実装されていないため、同期を実行するタイミングを設定することはできません。
ご参考までに、ドライブファイルストリームの同期タイミングとして、
以下のような場合に同期が開始される事を確認しています。

[ 同期タイミングの例 ]

- ファイルの移動や編集が実施されたとき
- ファイルが含まれるフォルダを開いたとき

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【質問②】
ドライブファイルストリームでは、「マイドライブ内の選択したフォルダのみを同期する」または「マイドライブの個別のファイルのみを同期する」事はできますか?

【回答②】
G Siutei以外のユーザーが利用する" バックアップと同期 " では、以下ヘルプ記事にあります通り、同期開始時にドライブから同期するフォルダアイテムを指定することが可能ですが、ドライブファイルストリームでは、 " バックアップと同期 " のように、起動時に同期箇所を指定するオプションはありません。

※Google ドライブでファイルをバックアップして同期する


同期するアイテムを指定するオプションがない理由 としては、" バックアップと同期 " では、特に同期箇所を指定しない場合、全アイテムがローカルに同期されますが、ドライブファイルストリームでは、全アイテムをローカル側に同期するわけではなく、ファイルが含まれるフォルダを開いたとき等に、その都度対象アイテムが同期されるためです。

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【質問③】
ドライブファイルストリームは複数アカウントで使用でますでしょうか?

【回答③】ドライブファイルストリームでのアカウントの切り替えは可能でございます。

アカウントを切り替える手順につきましては、下記をご参照ください。

[ 手順 ]

1. ドライブ ファイル ストリームのメニュー アイコンをクリック。

2. その他アイコン(縦に丸が3つ並んでいるアイコン) >  [アカウントを切り替える] をクリック。

3. 切り替えるアカウントでログインします。

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【質問④】
アカウントを削除し、新しいアカウントでドライブファイルストリームにアクセスする場合には、一度ドライブファイルストリームのアプリをアンインストールする必要があるのでしょうか?

【回答④】
下記手順で、一旦ドライブファイルストリームからサインアウトいただき、改めて別アカウントでログインすることで、アンインストールをいただかなくてもご利用可能である想定です。

[ 手順 ]
1. ドライブ ファイル ストリームのメニュー アイコンをクリックします。

2. その他アイコン(縦に丸が3つ並んでいるアイコン) >  [ログアウト] をクリックします。

3. 切り替えるアカウントでログインします。

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【質問⑤】
ドライブファイルストリーム上に、マイドライブとチームドライブフォルダは表示されるが、共有フォルダ(共有アイテム)が表示されません。共有フォルダ内のチームで利用しているスライドなどを、ドライブファイルストリーム上では確認する方法はありますか?

【回答⑤】
「共有フォルダ」(共有アイテム)にあるファイルは、ドライブファイルストリームまたはバックアップと同期のいずれとも同期しません。

共有フォルダにあるファオルダやファイルは、Googleドライブ上で、一旦自分のマイドライブに追加する必要がります。ファイルが「マイドライブ」に入ったら、同期を開始する必要があります

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【質問⑥】共有されたファイルやフォルダのみを、ドライブファイルストリーム上で検索する方法はありますか?例えば、共有ファイルのオーナー毎、自分がオーナーのファイルのみの検索など可能ですか?

【回答⑥】
ドライブファイルストリーム上では、特定のファイルを検索する機能は実装されていません。(Web 上の Google ドライブでは特定のファイル検索が可能です。)

ドライブファイルストリーム上で、共有されたアイテムと自身のアイテムの区別をつけて表示する場合には、以下の運用方法がございます。

まず、 Web 上の Google ドライブで「共有アイテム」を「マイドライブ」に追加
→Web 上の Google ドライブで、特定のユーザーがオーナーのアイテム等を検索
→その検索結果表示されたアイテムを任意のフォルダ等に追加
→ドライブファイルストリーム上で参照

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【質問⑦】
ライブファイルストリームに移行後に「従来のGoogleドライブ同期アプリ」をアンイストールすると、なにか問題が起こるケースなどはございますでしょうか?

【回答⑦】すでに同期を停止しているアプリケーションをアンインストールするだけなので、影響はございません。

通常のプログラムのアンインストール手順と同じく、コントロールパネルから [プログラムと機能] を開いてアンインストールして下さい。

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【質問⑧】
ドライブファイルストリームに置き換えた場合にプロキシ設定の関係で変更できません。どのように設定変更をしたらよいでしょうか?

【回答⑧】・プロキシが原因の可能性があると表示されておりますが、再インストールにて解消する場合もございます。

・プロキシの使用の有無と種類
※ ファイルストリームについては、ユーザーID やパスワードを利用した「認証型プロキシ」はサポートしておりませんため、ご確認ください。

・ドライブのファイアウォールとプロキシの設定を確認する

※プロキシを使用しており、「複合型プロキシ」を導入されている場合は、TrustedRootCertsFile を追加で構成する必要あります。「ドライブ ファイル ストリームのプロキシ」をご参照ください。
https://support.google.com/a/answer/2589954?hl=ja

注意点

報告されているドライブファイルストリーム上での問題として、

※現在のところ、Google ドキュメント、スプレッドシート、スライド、フォームを複製することはできません。

チームドライブまたはチームドライブ内で共有されているファイル)の編集アクセス権がある場合に、現在のところ、ドライブ ファイル ストリームではファイルの閲覧のみ可能です
ファイルを編集するには、ウェブ上のドライブでファイルにアクセスし、編集する必要があります。

※ユーザーがドライブファイルストリームにログインし、同じアカウントの古いGoogleドライブフォルダがまだマシンに存在することが検出されると、
古いフォルダ名に''Google Drive(Not Syncing) '':(同期されていません)が付け加えられます。

また、ユーザーが、古いGoogleドライブフォルダの名称変更を行うと、Drive File Streamは「古いGoogleドライブフォルダは同期していません。古いフォルダ名に''Google Drive(Not Syncing) '':(同期されていません)が付け加えられます。」というダイアログが表示されます。
このダイアログを非表示にする場合、

古いGoogleドライブのフォルダを削除してください。
「古い Google ドライブのフォルダ」とは、プログラム本体ではなく同期されたデータが格納されているフォルダを意味します。(フォルダパスは以下を参照)

-Windows: “C:\Users\%USER%\Google Drive”
- macOS: “/Users/$USER/Google Drive”

「従来のGoogleドライブ同期クライアント」がアンインストールされても上記のフォルダは削除されず、同期対象ではないデータが PC 上の保存容量を圧迫し続けます。

ドライブファイルストリームでは上記のフォルダ上のデータは利用しないため、ドライブファイルストリームに切り替えられる場合には、このフォルダを削除することが推奨されます。
ドライブ ファイル ストリーム フォルダに保存された Word ドキュメントが、ドライブでは ZIP ファイルとして表示されます。該当するファイルのコピーをドライブ ファイル ストリーム フォルダに作成すると、新しいファイルがウェブ上の Google ドライブに正しく表示されるようになります。

最後に

ドライブ ファイル ストリームはGoogle ドライブのファイルをローカルのパソコンから直接ストリーミングにて利用できる機能です。

ローカルのディスク容量をほとんど使わず、同期にかかる時間も気にせず利用できるので、モバイル環境からアクセスするユーザーにとってはありがたいのではないかと思います。

但し、ストリーム参照のため、ファイルを開く時に少し時間がかかるようです。

基本的に通信環境がある前提でご利用頂く機能ですが、
ローカルで保持しておきたいファイルは、従来通りダウンロードすることも可能です。
また、オフラインでの利用も可能です。

以上、前述の注意点なども考慮して、運用して頂ければと思います。