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2019年3月25日

【Apps調査隊】Google グループのグループ管理の設定変更による影響について調査せよ。

Apps調査隊の小林です。

2019 年 5 月に Google グループのグループ管理設定に変更が加えられます。
従来の類似する機能の設定の複数が統合され、使用頻度の低い設定は削除される予定です。

G Suite管理者は、この変更を理解し、事前にグループオーナーに変更設定を告知する必要が出てくるかと思います。

今回が、どのような変更が行われるのか、また事前に行うべき設定についてご案内致します。

 ー目次ーーーーーーーー

1)組織への影響
2)事前準備  
    -影響があるグループのオーナーを特定(Groups API を使用します)  
    -変更内容をグループオーナーに告知
3)補足
ーーーーーーーーーーー

1)組織への影響

groups.google.com の設定が統合され、仕様頻度の低い機能の一部が廃止される事により、既存グループに影響が生じます。

変更が有効になると、新しい設定に合わせて既存グループの設定が更新されるため、グループへのアクセス方法やグループの使用方法が変更される場合があります。

例えば、
設定の統合後は、以前の設定に基づいて新しい設定がオンまたはオフになります。
従来のすべてのコンテンツ管理の設定をオンにしていたユーザー⇒新しい設定もオンになります。
従来のすべてのコンテンツ管理の設定をオンにしていなかったユーザー⇒新しい設定ではオフになります。

従来では、①メンバーを追加 ②メンバーを承認 ③ユーザーを禁止 ④メンバーを招待 ⑤メンバーを変更 という設定がひとつに統一されます。

※参考画面:グループを管理 > ▼権限 > 管理権限(オーナー・マネージャー・すべてのユーザーのいずれかが設定されています。)



もし①〜⑤のうち、一つでも[オフ]の設定がある場合に、統合後の設定は[オフ]となります。 統合後の設定を[オン]とする場合には、事前に①〜⑤の設定をすべて[オン]にする必要があります。

◆「統合」については、以下3種類の統合が適用される予定です。
ⅰ)メンバー管理の設定の統合
ⅱ)コンテンツコンテンツメタデータの統合
ⅲ)管理の設定の統合

ⅰ)メンバー管理の設定の統合 画像の挿入


ⅱ)コンテンツコンテンツメタデータの統合 画像の挿入



ⅲ)管理の設定の統合 画像の挿入



 ◆「削除」される設定について、
設定が削除されるだけで機能が継続されるもの、重複している別の設定として残るもの、 制限付きで機能が残るもの、また、削除されたあとサポートされなくなる機能もあります。詳細は、ヘルプページの「使用頻度の低い設定の削除」の[新しい動作]欄をご参考ください。

例えば、 ヘルプページの「使用頻度の低い設定の削除」に記載がある通り、
権限 > 投稿権限 > 投稿 から、この設定は削除されますが、
権限 > 基本 > 投稿 には同様の設定が残り、設定内容自体には影響はありません。

 

◆「変更」される設定について、
現在、グループ ディレクトリの設定 [ディレクトリにこのグループを表示する] は [グループ設定] > [情報] > [ディレクトリ] に表示されます。


これは、ディレクトリの表示・非表示を行う設定ですが、今後は、より詳細なグループ検索の設定が行えるようになる予定です。 例えば、ドメイン内限定で検索結果にグループを表示させるなど。 現時点で確認したところ、まだ変更はございませんでした。(2019年2月14日現在)

2)事前準備

-影響があるグループのオーナーを特定(Groups API を使用します)
 管理者は、Groups API を使用して全組織グループとグループ オーナーのリストを取得することができます。

Directory API:Groups
Members: list  


-変更内容をグループオーナーに告知

上記で採取したリスト情報をもとに、または、すべてのエンドユーザーに対して告知を行います。 サンプルメール(ヘルプ記事より)をご参考下さい。


3)補足

今後、グループを開いた際に設定変更の通知が上部に表示されます。詳細をクリックするとヘルプページに遷移します。



以上、 Google グループのグループ管理設定に変更についてのご案内になります。
今回の管理設定変更により、グループの管理設定が明瞭になります。

12月のアップデートブログ記事:G Suite管理コンソールでのグループ管理を改善にもありましたが、 使用頻度の高い管理設定が、管理コンソールにて「新しい設定カード」として、わかりやすく管理できるようになりました。

この機会に、改めて、アクセス権限など共有権限を洗い出し、確認することも重要なのではないのかと思います。


2019年3月11日

【Apps調査隊】信頼できるアプリが正しく機能するようドメインのホワイトリストにアプリを登録するについて調査せよ。

Apps調査隊の小林です。

今後、APIスコープなどで利用するアプリのデータアクセスの権限付与の仕組みが変更されます。



公式アップデートブログ(2019年2月18日月曜日):[信頼できるアプリが正しく機能するようドメインのホワイトリストに登録する]

https://gsuiteupdates-ja.googleblog.com/2019/02/blog-post_18.html 


この変更は、 エンドユーザーが「自分のどのアカウント情報」を各アプリと共有するかについて、より詳細に管理できるようにする為に行われます。
この変更により、事前に信頼できるアプリをホワイトリストに登録しておく必要がある場合が想定されます。今回は、変更前に推奨されている対応方法についてご案内致します。

ーー目次ーーーーー
01)概要
02)対応方法
03)対応方法(手順)
04)対応方法(補足)
05)よくある質問
ーーーーーーーーー

 01)概要

この機能が利用可能になる時期はアプリによって異なり、 すぐに対応予定のアプリも一部ありますが、よく使われているアプリの大半は 2019年4月以降の対応となる見込みです。

具体的な変更内容として
・従来の様に、1つのダイアログですべての権限を提示するのではなく、アプリケーションが1つずつ要求する各権限を独自のダイアログで表示するように変更されます。
・エンドユーザーが、個別に権限を付与または拒否を選択できる仕様に変更されます。




起こりうる影響として・ダウンロード済アプリケーションのアプリの “認証機能” が正常に動作しない可能性もある。
・承認画面にて、ユーザーが拒否を選択した際にエラーが生じる可能性がある。

変更前の対応方法
G Suite 管理者は、4 月までに信頼できるアプリをホワイトリストに登録する事をGoogleは推奨しています。

02)対応方法

エンドユーザーに対して、使用を許可する[信頼できるアプリ]をホワイトリストに登録します。
このホワイトリストは “API スコープ” についてのホワイトリストです。
この設定を行うと、API スコープを管理者が認証しているとみなされ、正常に認証処理が行われると想定されます。

参考ヘルプ記事が以下になります。
接続済みアプリをホワイトリストに登録するの(1)と(2)を参照ください。 https://support.google.com/a/answer/7281227?hl=ja

03)対応方法(手順)

①管理コンソール > セキュリティ > API 権限








②各サービスに対する API のアクセス権を確認します (ここでホワイトリストに登録するかどうかのアプリを精査 します。)

③例えば、 カレンダーの8個のアプリを確認します。




API 権限 > API アクセス のカレンダー 「8個のアプリ」をクリックして表示されるアプリは、ドメイン内でインストール済であるアプリケーションです。


右端の3点マークをクリックすると[信頼する]の選択が表示されます。
[ 信頼する ] をクリックすると、ホワイトリストに登録されます。
登録されたホワイトリスト一覧は、上部にある [ 信頼できる ] タブをクリックすることで、確認できます。


※[信頼]をしていない状態=ホワイトリスト未登録
※[信頼する]の違いははホワイトリストに登録済


信頼できるアプリ一覧にアプリが表示されましたら、アプリのホワイトリスト登録は完了となります。

管理コンソールの仕様上、上記操作の一括変更は行えません。ひとつひとつ[ 信頼できる ]を選択しホワイトリストに登録する必要があります。APIでも一括変更不可でした。

 04)対応方法(補足)

インストールされていないアプリケーションをホワイトリストに追加する場合は、
アプリのリストの下部にある [信頼できるアプリ] をクリック > アプリをホワイトリストに登録アイコンをクリックし追加します。






G Suite Marketplace、Android ホワイトリスト、iOS ホワイトリストの設定ページでアプリをホワイトリストに登録してある場合は、
そのアプリは自動的に信頼されます。


ドメイン内のアプリを一括して[信頼する]場合は、
API権限欄の下部に内部アプリの設定があります。[ドメインで所有するアプリを信頼する]のチェックボックスを[オン] にすると、ドメイン内のアプリを一括して[信頼する]事ができます。



05)よくある質問

Q) アプリをホワイトリストに登録しない場合に、具体的にどのような動作になるのでしょうか?  

A)ホワイトリストに登録をしない場合でも、基本的にはそのままご利用いただけることが想定されます。エンドユーザーには、APIスコープの承認・拒否、両方の選択画面が表示されますが、ホワイトリストに登録していない場合にエラーが生じる可能性があります。

ホワイトリストにご登録いただくことで、当該のアプリケーションは正常に機能するための権限が確実に付与されている状態になります。  
Marketplace のアプリの場合には、サードパーティ製のアプリになるため、詳細な動作につきましてはご案内ができかねますが、想定外のアプリケーションエラーなどが発生する可能性がございます。  

そのため、仕様変更による、今ご利用いただいているアプリのエラーを防ぐため、念のためホワイトリストにご登録いただくことを推奨いたしております。  

Q) 今後Marketplace より購入・ダウンロードする場合は事前にアプリをホワイトリストに登録しておかなければ、エンドユーザーは、アプリをダウンロードできなくなるしょうか? 
A)管理コンソール上のユーザーによる Marketplace アプリの “ダウンロードを許可/禁止” するの設定により異なります。「Marketplace アプリのユーザーによるインストールの管理 」内 [ ユーザーが G Suite Marketplace からどのアプリケーションも インストールできないようにする。] 設定にしない限り、ユーザーは自由に Marketplace よるアプリケーションをダウンロードで きます。  

[ ユーザーが G Suite Marketplace からホワイトリストに登録されたアプリケーションだけをインストールできるようにする。]  に設定をした場合、ホワイトリストに登録済みのアプリケーションのみ、ユーザーはダウンロードが可能です。 Marketplace アプリのユーザーによるインストールの管理 - G Suite 管理者 ヘルプ  https://support.google.com/a/answer/6089179?hl=ja   

[ ユーザーが G Suite Marketplace からどのアプリケーションもインストールできないようにする。] 設定、にしない限り、管理コンソール > セキュリティ > API 権限 > インストール済み よりアプリケーションを [ 信頼する ] に設定しなくても、エンドユーザーは Marketplace よりアプリケーションをダウンロード可能です。


以上、今回は、[データアクセスの権限の付与の仕組みが変更]される前の対応方法をご紹介致しました。

この機会に、G Suite 管理者はどの様なアプリがドメイン内で使用されているか確認し、今後の運用を考えて信頼できるアプリは ホワイトリストに登録するよう、4月までには準備していきたいですね。