G Suite管理下の※Chromebookで、利用者にAndroidアプリを使用させたいケースがあります。
例えば、MS Office系(ExcelやWordなど)を利用したい場合に、Androidアプリの Excel や Word を利用することが可能です。
従来では、Office365でブラウザ版Excelの利用や、Googleスプレッドシートなどに変換し利用されていたかと思いますが、その 必要がなくなります。 (もちろんOffice365のサブスクリプション登録が必要ではありますが。)
G Suite管理者がAndroidアプリを有効にすると、例えば Chromebookの高速起動から、タスクバーに設定されたExcelアイコンをクリックすることで、すぐに ExcelにアクセスできGoogleドライブにも保存することが可能になります。
一方で、「利用者にAndroidアプリを使用させたいが、すべてのPlayストアのアプリをインストールさせたくない。 業務に不要なゲームなどのアプリケーションはインストールさせたくない!」という管理者さんもいらっしゃるかと思います。
もちろん、G Suite管理者は、利用者に対して必要なアプリケーションのみに制限をかけることが可能です。
今回は、
01:G Suite管理者がAndroidアプリを有効にする設定手順
02:利用者側の使用手順
03:注意点
をご紹介致します。
Chromebook端末の管理については、
過去記事:【Apps調査隊】端末管理を簡単に!Chromeの拡張機能:Endpoint Verificationについて調査せよ
をご参考ください。
01:G Suite管理者がAndroidアプリを有効にする設定手順
まずはじめに、 Chrome 端末で Android を使用する際のオプションとしては、以下の 2 つのパターンが可能です。A)ユーザーに Play ストア上のすべてのアプリの検索とインストールを許可する。
B)ユーザーに Play ストア上の検索を無効化し、管理者が承認したアプリのみを使用可能とする。
今回は、B)ユーザーに Play ストア上の検索を無効化し、管理者が承認したアプリのみを使用可能とするについて、詳細に紹介致します。
ご参考までに、
A)ユーザーに Play ストア上のすべてのアプリの検索とインストールを許可する 場合には
管理コンソールにて以下の設定を行います。
・管理コンソール(admin.google.com) > 端末管理 > Chrome 管理 > ユーザー管理 > Android アプリ > Chrome 端末上の Android アプリ = [許可]
・ 管理コンソール(admin.google.com) > 端末管理 > Chrome 管理 > ユーザー管理 > Android アプリ > Android アプリへのアクセス = [許可]
B)ユーザーに Play ストア上の検索を無効化し、管理者が承認したアプリのみを使用可能とするの設定手順をご案内致します。管理コンソール(admin.google.com)にログインします。
端末管理 > Android アプリの設定をクリックします。
ドメインでの Android アプリの有効化にて、利用規約を確認します。
「管理コンソールによるAndroidアプリの管理を有効にする」にチェックを入れます。
次に、 管理コンソール(admin.google.com) > 端末管理 > Chrome管理 > ユーザー設定 > 対象の組織(OU)に移動 > Android アプリの設定にて、以下を指定し、右下の[保存]をクリックして確定します。
この設定で、 ユーザーは 自由に Play ストア 内のアプリを検索することは出来なくなります。
・Chrome 端末上のAndroid アプリ = 許可
・Android アプリへのアクセス = ポリシーの設定なし(デフォルト = 禁止)
管理コンソール(admin.google.com) > 端末管理 > Chrome 管理 > アプリの管理 > フィルタ = Android アプリに設定 >(+)ボタンをクリック
管理者が管理するアプリを検索し、[承認]します。
アプリからの新しい権限リクエストの処理方法を選択します。
・ユーザーは更新されたアプリをインストールできるかようにするか、アプリが再承認されるまでストアから削除されるように選択できます。
02:利用者側の使用手順
A)管理者が利用者に対して、手動でインストールできるように設定した場合。管理コンソール(admin.google.com)> 端末管理 > Chrome 管理 > アプリの管理 > フィルタ = Android アプリに設定 にて、該当するアプリを選択 > ユーザー設定にて、 「自動的にインストール」を無効にした場合
【管理コンソール画面】
エンドユーザーが該当のアプリを手動でインストールできます。
利用者はタスクバーに表示されたPlayストアより必要なアプリケーションを選択します。 利用者はタスクバーに表示されたPlayストアより必要なアプリケーションを選択し、インストールします。
利用者は 手動でインストールしたアプリケーションを削除できます。
アイコンを右クリックし「Chrome から削除」で削除します。 https://support.google.com/chromebook/answer/1047367?hl=ja
注)管理者はエンドユーザーが手動で端末にインストールしたアプリを消去できません。 ユーザーが端末上で任意にインストールしたアプリについては、管理者側からは削除は出来ません。 端末上にて個別に削除する必要があります。
B)管理者が自動でアプリをインストールするようにに設定した場合。
管理コンソール(admin.google.com)> 端末管理 > Chrome 管理 > アプリの管理 > フィルタ = Android アプリに設定 にて、該当するアプリを選択 > ユーザー設定にて、 管理者が「自動的にインストール」を有効に設定した場合。
タスクバーに設定が有効の場合に、利用者のChromebook上タスクバーにアイコンが表示されているのでクリックをし、開始します。
注)管理者が強制的にインストールしたアプリは、利用者が削除することは出来ません。
03:注意点
機種によっては、Google Play(Androidアプリ)対応でないChromebook機種もあります。Google Play(Androidアプリ)対応のChromebook機種は以下の公式サイトをご参考ください。https://sites.google.com/a/chromium.org/dev/chromium-os/chrome-os-systems-supporting-android-apps
まとめ
以上、G Suite管理下のChromebookでAndroidアプリを使用する方法についてご紹介させていただきました。管理者によってアプリの使用制限ルールを設けた上で、Androidアプリを利用することで、さらにChromebook活用の幅を広げていけたら良いですね。【補足】
※Chromebookについて:
・Google Chrome OS」を搭載しているノートPCです。Chromeブラウザ(とブラウザ上のアプリ)でしか動かないため、CPUやメモリーなどへの負担が少ないため動作が早く(軽く)て電力消費も少ないです。
バッテリーも約8時間なので、充電しなくともほぼ一日作業できます。
・アプリの種類も豊富です。 chromeウェブストアよりインストール可能です。 https://chrome.google.com/webstore?utm_source=chrome-app-launcher
・Chrome OSにはGoogleによるウィルス対策ソフトウェアが内蔵されており、OSも自動で更新されます。
基本的にクラウド上のストレージ(Google Drive)にデータを保存するので、 データを持ち出されるといったリスクが低くなります。
・周辺機器のドライバを自由にインストールできません。Google クラウドプリント対応のプリンターのみChromebookで使用可能です。